先日オーディオブックの紹介の記事でも紹介した『南総里見八犬伝』でしたが、その後もずーっと好きで、トラック番号まで覚えてお気に入りのシーンを要求してくるほどになってます。

聞くだけでは飽き足らず、児童向けの本を何冊も図書館から借り、返すのを惜しがるので結局購入しました。
実のところ、私自身がよく内容を知りもせず、8人の少年達が妖怪を退治するため冒険する話なんだろう、と思い、妖怪好きなたろすけにオススメしたのが始まりでした。実際は想像していた話とは結構違ってました。が、面白いです!
原作が全98巻にもなる超大作で、訳によっては、まして児童向けにされたものは色々シーンが省かれてるようです。同じ物語でも訳者が変われば様々な発見があるようで、いくつもの『八犬伝』を集めて楽しんでいます。

5歳児にして読み比べをするあたり、おたくの片鱗がうかがえる…
以下にうちで集めたシリーズを紹介していますが、たろすけも母も原作は読んでいないので、見当違いな感想である可能性もあることをご了承願います😅
児童向け里見八犬伝
ハマったきっかけとなったオーディオブック。犬士たち八人が揃ったところでおしまい。ちなみにたろすけは十手で戦うのがかっこいいと、犬飼現八がお気に入りらしいです。

犬飼現八の声がいい! 芳流閣での信乃との戦いがかっこいい!
少年少女古典文学全集のうちの一冊。編訳は栗本薫さん。読みやすい文体で人物描写も魅力的。5人集結したあたりで終わり、あとはあらましとして簡単にまとめられている。栗本薫さんに全編書いてもらいたかった…。
このシリーズならではの、丁寧な解説がついているので、時代背景や設定などが詳細にわかり、八犬伝初心者には良かったです。なお、うちにあるのは21世紀版ではなく、旧版です。

オーディオブックより詳しく載ってる! 知らなかった話がある!

編訳者が違うと物語の伝え方が違うもんなんだよ
全2巻。訳者はしかたしんさん。1冊が結構分厚いです。人物の会話より状況描写が多く、他とはまた違った印象を受けます。オリジナル設定が多く『里見八犬伝』を読むつもりで読み始めると「あれ?」と思う部分も多いかもしれません。オーディオブック、古典文学全集と読んできたたろすけも「なんか違う?」と感じたようです。八犬伝をモチーフとした物語、と捉えると良さそうです。

あれ?こんな話だったっけ?

編訳者によっては、創作部分を付け加えて物語を盛り上げることもあるんだよ
全3巻。挿絵が現代風で、文章も易しく書かれているので子供にはとっつきやすそう。語句の説明も簡単にしてくれている。人物紹介の相関図がついてるのも良い。最初に、里見家の話ではなく信乃の生い立ちからスタートするなど原作通りの進行ではないものの、物語の結末まで書かれているので、安心して読める。
今のところ、たろすけが一番手に取ることが多い。

戦いが面白い!小さな新兵衛も戦えるんだよ!
全4巻。山本タカトさんの児童書らしからぬ美麗な表紙が目を引くのシリーズ。編訳は浜たかやさん。浜たかやさんは、私が子供の頃に好きだった「太陽の牙」などのファンタジーを書かれていた方だったので、八犬伝を書かれてることを知って心躍りました。
固くもなく軽すぎもせず、良い文体です。単行本ですがサイズも厚みもちょうどよく、レイアウトも読みやすいです。人物が登場するごとに注釈として人物紹介がイラスト付きで出てくるのがありがたい。挿絵がまたいい雰囲気を出しています。
今たろすけが読み進めているので、読み終わったら私も読んでみようかな。
最近の持ち歩き本も八犬伝。物語にどっぷりハマれて羨ましい。
たろすけが好きになってくれたおかげで、これまで気にはなっていたけど読んだことが無かった母も楽しく読み進めることができました。たろすけと新たな共通の話題ができて、嬉しい限りです。
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